就職活動

【経験談】新卒3年を大企業で働いて感じたメリットとデメリット

大企業で働くメリット

こんにちは!イギリス生活中の佐藤(@t_sato0910)です。

今回の記事では、大手電機メーカーで新卒から3年間営業として働いた僕が、新卒で大企業の社員として働くことのメリットとデメリットをまとめていきたいと思います。

僕は3年間という長い期間ではないですが、新卒で大手電機メーカーで働きました。

それはそれは、「The 日本の会社」だった思います。

一般的な会社に当てはまる内容かと思いますので、最後までご覧いただければ幸いです。

ただし、3年間の在籍期間で感じたことなので、長い間勤めることで感じるメリットやデメリットは抜けているかもしれません。

その辺りはご了承ください。

また結果的に僕は退職はしており、デメリットもたくさん感じたのも事実です。

しかし、結論から述べると、新卒で大手企業で勤めることができたのは結果的によかったと思っています

この件についても、後述していきたいと思います。

新卒で大企業のメリット

まずは新卒で大企業に入社することのメリットをまとめます。

なんだかんだ安定している

近年は終身雇用の崩壊、大企業の人員削減ニュースなどもよく耳にするようになりましたが、正直まだまだ安定しています。

中小企業はもっと不安定です。

中で働いていて、かつてに比べ経費が削減されているのは要所要所で感じました。

しかし、だからといって会社の環境がいきなり大きく変わることはありません。

大企業だからこそ、経営不振やリストラ問題が大きく報道されるだけです。

大企業で近年倒産している企業はありませんし、体力があるのでそう簡単には潰れません。

そもそも中小企業は、ニュースにもならないだけです。

新卒でもプロジェクト単位で大規模な仕事ができる

大企業に勤めると、扱う案件の規模や数字が大きいので、新卒の若いうちから数億円単位の案件を任されることもあります。

数億円単位の案件となれば、当然一人で仕事を回すわけではありません。

会社の偉い人に案件内容を随時報告したり、担当者と何度も打ち合わせを実施し、関係部署とのやりとりなどもたくさん必要となります。

必然とこなさなければいけないタスクが多くなるります。

与えられた仕事をこなしていくことで、ある程度のプレッシャーの中でビジネスマンとしての基礎を築くことができ、成長に繋がるのかなと思います。

新卒でもボーナスが段違い

厚生労働省によると、ここ数年日本人の平均年収は約420万円で推移しています。

職種や男女の違いで差が出るため簡単には比較できませんが、この金額が本当だとしたら、僕は残業代と賞与込みで、日本の平均年収を新卒1年目で抜いています

大企業も中小企業も、ベースの月収はそこまで変わらないかもしれませんが、大企業の場合多くは残業代がしっかりと払われ、ボーナスも桁違いな金額を貰えます。

僕の会社は近年業績が良くなかったので、大手の他社と比べると高くはないかもしれませんが、それでも2年目で年間120万円ぐらいのボーナスは貰えていました。

正直何も戦力になっていないので、こんなに貰えていいのかなとは思いましたが、これが新卒で大企業に勤めることの最大の特権です。

貰えるものはしっかり貰いました(笑)

また、僕の会社の場合は、普段の営業活動の中でも日当や出張手当てがありました。

行けば行くほど、口座にお金が振り込まれる仕組みです。

これは税金対象外の金額なので、そのままの金額が手取りになります。

ありがたい制度ですが、仕事のできない社員が、明らかに必要のない出張を繰り返し、無駄に手当をもらっていたのも散見されていましたが、、、

福利厚生が充実しているので出費が少ない

生活していく上で、税金のことを考えても、収入を増やすことよりも効果があるのは、固定費等の出費を減らすことです。

その点大企業に勤めていれば、福利厚生が充実しているので、補助も含めるとたくさんの恩恵を受けることができます。

新卒社員は初めての一人暮らしや、人によっては奨学金の返済などで出費がかさむと思うので、ありがたいです。

例えば以下の点です。

  • 家賃補助や寮/住宅手当
  • 色々な施設が安く使える
  • 結婚や出産祝い金・家族手当
  • 異動の際の支度金
  • 資格取得や研修受講の補助

新卒社員にとっては先の話かもしれませんが、家族ができるとより効力が発揮されます。

大きい会社になればなるほど、福利厚生は充実している傾向にあるので、これは大企業のメリットです。

社会的信用度が高い

中身を見てもらえないことにつながるかもですが、会社名を言うだけで勝手に優秀だと思われることも多かったです。

新卒で経験がなくても、勝手に社名で優秀と判断されたりします。

また、何をしているかよくわからない会社だと、会話の中で説明に困るかもしれませんが、その時間が節約できるのも個人的には楽でした。

あとは、やっぱり親世代や異性からのウケは正直かなり良かったです。

休暇制度が多い

これはメーカーだからこそかもしれませんが、長期休暇はとても多かったです。

僕のケースだと、GW・夏季・年末年始でそれぞれ暦によりますが、7日〜12日ぐらいは長期休暇がありました。

海外に来て生活して、この日数でもクズだということをよく言われますが(笑)
それでも日本の中ではかなり休みが多い方だったと思います。

また長期休暇の他にも、近年は働き方改革の波が押し寄せてきています。

連休と連休の間に会社が休みを作ったり、土日を挟んだ有給取得を義務づけられるなど、比較的休みには恵まれていました。

ただし実態として、先輩や管理職層には休む暇もないぐらい、忙しい社員がいたのも事実です。

若いうちは転職に有利

最近は新卒入社3年未満で転職をする人が増えていますが、やはり大手だと転職も比較的簡単にできるようです。

僕の友人でも大手から大手に転職した人もいますし、やはりどの会社も労働力不足なので、若くて優秀な社員を求めています。

僕は退職後すぐに転職したわけではないですが、キャリアとして最初に大きい会社に入ることは、転職市場的には悪くはないのかなと思います。

 

新卒で大企業のデメリット

続いては新卒で大企業のデメリットです。

仕事のスピード感が遅い

大企業は組織化されているため、何をするにも上司の承認が必要だったり、関係部署と何度も調整をしなければなりません。

いわゆる社内向けの仕事が非常に多いです。

目まぐるしく環境が変化している中で、お客様ファーストと会社が言っているにも関わらず、それとは真逆のシステムが存在していることもよくありました。

海外に来てみて、実際に各国の友人からも「日本の会社は時代遅れ」「保守的で先進性がない」など、耳を塞ぎたくなるような指摘もたくさんされています。

これがベンチャーや中小企業だと、もう少しスピード感を持って仕事ができると思うので、新卒のうちは不満に感じるかもしれません。

仕事のできない社員をクビにできず、優秀な社員も評価されない

大企業には労働組合があるため、従業員の雇用が守られています。

よほどコンプライアンスに引っかかるようなやらかしをしなければ、まずクビにはなりません。

またどれだけ結果を残さなくても、減給をされることは稀です。

その結果怠け者の社員が甘え、僕の会社にも給料泥棒のような高齢社員が山ほどいました。

仕事ができる人に怠け者の仕事を与えられ、給料が上がるわけでもないのに、結果的に優秀な社員が辛い思いをしていました。

その構図が、僕は最後まで納得がいきませんでした。

出世には運や社内営業が必要

大きな組織になると、各部署のポストの空き具合にもよるので、昇進には実力だけではなく運も必要となってきます。

また関係者が多数いるので、直属の上司はもちろんですが、部長や支社長、その先の幹部などにも日頃から根回しをしている社員も多いです。

僕は見てるだけでゲロが出そうでした。

これも社会を生き抜くスキルといえばそうなのかもしれません。

しかし、真面目な社員ほど評価されず、仕事もせず社内営業ばかりしている人が偉くなっているのを見て萎えました。

新卒社員でそういった社内事情を見ると、組織に対して絶望を感じるかもしれません。

スキルが身につかない

僕の場合ですが、当時は会社に与えられた仕事をこなすことでいっぱいいっぱいでした。

自分の頭を使ってアクションを起こしたり、主体的に仕事に取り組むことがあまりできませんでした

また、社内でしか使わないような知識を覚えさせられたり、別に自分じゃなくても覚えれば誰でもできるような雑務が大量にありました。

当時の会社に一生居座るつもりはなく、20代の体力のある貴重な時に、会社でしか通用しないスキルを身につけるのは時間の無駄だと思ったので、退職を決意しました。

組織によって文化が違い、部署によってはブラック

僕は体育会出身だということで、社内でも忙しいと評判の部署に配属されました。

実際に業務も多忙で残業も多かったです。

しかし、同期の中には残業を禁止されていたり、有給取得を積極的に上司から推奨されている人がいるなど、部署によって環境が違いすぎて驚きました。

組織が大きいとそれだけ部署も多くなり、運も絡んでくるため仕方のないことですが、、

また僕の会社の場合、同じ会社なのに部門間での争いも多く、なんて不毛な争いなんだろうと本気で思っていました。

部署によって予算やルールが違うことも多く、部門間連携には工数も割かれ、在職時は非常に悩まされました。

まとめ:個人的に新卒で大企業勤務を経験してよかった

上記が僕の感じた新卒で大企業で働くことの、メリットとデメリットです。



デメリットも多く書いてきましたが、個人的に新卒で数年大企業勤務ができてよかったと思っており、理由は2つあります。

下記にまとめていきます。

大手会社員の気持ちが理解できた

現代は働き方が多様化し、会社員以外の働き方をする人も増えてきましたが、何だかんだ社会人のマジョリティはこの先も会社員です。

たとえ独立したとしても、仕事面でももちろんそうですが、会社員の人たちと一生関わらないで生きていくことはできません。

今後、僕がどのような形で仕事をするのかは未定です。

しかし、彼らの働き方や考え方を、新卒で大きな組織の中で経験しながら学べたのは、自身の生き方や目標を考える上で非常に役立ちました。

色々な意味で、日本の大企業の実態を学べたのはよかったです。海外に来てより強く感じています。

なんだかんだ経歴は大事

保険と言われればそれまでかもしれませんが、、日本社会の中では、経歴はまだまだ大事かなと思います。

一般的に、大企業から大企業や中小企業に行くことはできると思いますが、中小企業から大企業に行くことはまだまだ難しいのかなという感覚です。

これは新卒で大企業に勤めることの最大の利点です。

また、大企業は研修制度が充実していることが多いので、一般的なビジネスマンとての基礎はここでしっかりと学べました。

僕個人の感想ですが、社会人は少し話すだけでバカかバカじゃないかすぐにバレます

超初歩的なマナーや振る舞いもできない人も驚くほど多いので、そういった人間にならずに済んだのはよかったです。

新卒で大企業の荒波に揉まれることで、そういったスキルは勝手に身につきます。

これからは「個」の時代、自分に合った働き方をするべき

以上、新卒で大企業に就職するメリットを述べました。

大企業のメリットは安定性や制度の充実です。

しかし、それはすなわち大きくは飛躍することが難しいことにもつながります。


毎月決まった平均よりは高い給料をもらい、結婚して子どもが生まれ、安定した生活を送ることも確かに魅力的だと思います。

ただし僕は、長い目で見たときに、大企業に居座ることは思考停止につながると考え、退職を決意しました。

会社でしか通用しない人間になるのは怖かったですし、何年も尊敬できない上司に根回しをし続けなければいけないのも無理でした。

ただし、何度も言いますが、大企業で日本の社会構造を知れたからこそ僕はこの判断を下せているので、結果として新卒から大企業で働けた3年間は無駄ではなかったです。

働き方が多様化している現代なので、この記事の内容が少しでも誰かのきっかけになれば嬉しいです!!