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【考察】イギリスの働き方や有給事情について

イギリスの有給

こんにちは!佐藤(@t_sato0910)です。

現在僕はロンドンの現地企業に現地採用され、フルタイムの社員として働いております。

今回の記事では、イギリスの企業で働く際の有給の考え方について、記事にしてまとめていきたいと思います。

本記事の内容

  • イギリスの働き方や有給事情
  • イギリスと日本の有給取得の差
  • 実際にイギリスで働いてみた感想


など

佐藤
佐藤
結論から言うと最高です。


またこの記事の内容は、日本の大手メーカーと、ロンドンの現地企業で働いて感じた経験談です。

全ての人に当てはまる内容ではないかもれませんが、少しでもご参考にしていただければ幸いです。

イギリスと日本の有給取得状況について

エクスペディアよりエクスペディアより


まずは、イギリスと日本の有給取得事情について、まとめていきたいと思います。

エクスペディアの調査結果によると、日本は有給取得率・取得日数ともに世界最下位です。

その他指標でも、ほぼ最下位という結果です。

一方イギリスは、有給取得率は96%と上位に位置しております。

日本時代の有給取得状況

日本で会社員をしていた頃、僕は新入社員初年度から有給は20日間もらえています。

さらに、年次を重ねるごとに有給日数は増え、未消化の分は翌年に一部残せるシステムでした。

が、しかし、、実際に有給を消化できたのは年に10日ほどだったので、エクスペディアのアンケート結果を見ても驚きません(笑)

毎年20日分ぐらいの有給をドブに捨てていました。

退職時も時期が年度末と悪かったのもありますが、上司と揉めかけたので結局有休は消化できていません。

最終日まできっちり出社しています。ひどい話ですね。

僕が日本で有給が取れなかったのは、多くの人に該当するものですが、主に以下が理由です。

忙しすぎて有給を取ってる暇がない

日本の会社員時代は、やることが多すぎてマジで休んでる暇がありませんでした。

また、やることも多かったですが、やらなくてもいい無駄な業務もかなりありました。

意味のない研修や無駄な会議、どうせすぐ捨てられるのに時間をかけなければいけなかった社内向けの資料作り、お金ばかりが減って自分は飲めない飲み会の幹事など、、、

業務に直結しない無駄な作業が、業務を圧迫するというなんとも本末転倒な状況でした。

さらに怖かったのが、周りの人間がこういった環境に疑問を持たず、当たり前な環境になっていたことです。

佐藤
佐藤
僕はこの当たり前になれるのが嫌だった結果、イギリスに活路を見出しました。

周りが有給を取らないので取れない

日本の大人たちはマジで有給を取りません。

しかも先輩や上司が取らないので、取ったら取ったでグチグチ言われます。

また、特に嫌だったのが、働き方改革ブームにより会社が有給取得を推進しているにものの、実態が全く伴っていないことが散見されたことです。

有給を取ったことにして会社に来ている人もたくさんいましたし、リモートで仕事ができたので、みんな外でも仕事をしていました。

上司によっては、自分の評価のために部下に有給を推進するものの、その部下の穴を埋めようとしないクズな上司もたくさんいました。

有給を取ると自分のクビが締まる

本来有給は、心身ともにリラックスするためにあるはずです。

しかし僕の場合、有給を取る過程や取得後に、ストレスを感じることが多すぎました。

有給取得に関連するストレス

  • 有給を取ると周りに迷惑をかける
  • 上司に許可を取るのが面倒
  • 連休を取ると事務所内で浮く
  • 有給を取ると業務が溜まって逆にしんどい


この辺りが代表的な理由です。

その他、家族と一緒にいたくないと行った特殊な事情がある方もいるとは思いますが(笑)


僕自身も、自分が夜中まで仕事をしなければいけないこともあり、なかなか仕事が休めませんでした。

また、周りも同様の働き方をしていたので、休んでも自分の分をカバーしている余裕がなく、結果的に休みが許されない環境でした。

イギリスの有給事情

ここからは僕が現在勤めている、ロンドンの日系企業の有給状況です。


ロンドン現地企業の例

  • 有給消化率100%
  • 初年度から20日間の権利
  • 連休で取っても全く問題なし
  • 有給で不在の間も周囲がカバーしてくれる

ご覧の通り、環境や業種、待遇などにもよるため一概には比較できませんが、同じ日系企業でも国が違うだけで環境がここまで変わります。

正直かなり驚きました。

キャリアをイギリスでスタートしたら、もう日本で仕事することは不可能だと思います。

それぐらい、職場環境が圧倒的に違いすぎます。

有給の消化率を尋ねると、100%以外あり得るのかと一蹴されました。

イギリスの仕事に対する考え方

続いては、僕が実際に働いてみて感じたイギリスでの、仕事に対する考え方をまとめていきます。

ホリデーのために働いてる

イギリスを含むヨーロッパの多くの国では、有給の取得率の高さはもちろんですが、大型連休を取れるのも当たり前です。

当然職業や役職にもよるかもしれませんが、平日5日間まるまる休むのを年に数回実施したり、数週間分まとめて有給を取る人ももちろんいます。

それに対してごちゃごちゃ言う人もいません。

彼ら自身も、ホリデーのために働いていると断言しています。

有給未消化はあり得ない

日本で有給全消化できるのは、超ホワイト企業や部署ぐらいだと思います。

しかしイギリスでは、逆に有給を全消化しない人は変な人扱いされます。

権利なので当然と言えば当然ですが、労働者の権利がめちゃくちゃ尊重されているなと感じます。

金曜日や連休前は消化試合モード

金曜日や連休前の午後は電話も繋がりにくくなり、明らかに消化試合モードとなります(笑)

昼過ぎからパブも混み始め、終業を待たずとも多くの人で賑わいます。

普段から定時退社は当たり前ですが、金曜日は定時が勝手にさらに早くなっています。

イギリスと日本の労働環境の差について

以上、日本とイギリスの両方の会社員を経験し、いろいろと感じた労働環境の違いです。

イギリスは交通費や家賃補助が出ない会社がほとんどですが、定時退社や大型連休は当たり前のことなので、自分の時間が圧倒的にできます。

お金は貯まりにくいかもしれませんが、僕は圧倒的に今の労働環境が幸せです。

日本にいるときは感じられませんでしたが、今は日々幸せを感じています。

イギリスの労使関係について

イギリスで就活をして感じたのですが、どの会社も内定という言葉ではなく、オファーという言葉を使っていました。

労働者が雇ってもらう・働かせてもらうという感覚ではなく、労使が対等な関係です。

この時点で、日本とは大きな差を感じます。だからこそ労働者の権利がかなり守られます。

日本の新卒就活はよくよく考えたら異常です。

環境は自分で変えるべき

今ある環境を選んだのも、環境を変える選択をできるのも自分だけです。

今の時代、別に一つの会社に依存する必要も全くありませんし、転職しまくったり個人で稼げるスキルを身につけて、独立している人もたくさんいます。

今は僕は、英語環境に身を置きつつ、生きていけるお金を稼ぎながら自分を磨いています。

海外に来ることだけが正解とは断言できませんが、今ある環境を一新すると世界が変わります。

一度思い切ると、心が楽になります。

僕も就職浪人や退職してイギリスに来るなど、一般的な生き方から少しレールが外れていると思います。

しかし、結果的に見える世界が広がり、充実した人生となっています。


環境を変えるのは逃げではなく挑戦です。

こういった考え方で行動する人が、世の中にどんどん増えて欲しいと本気で思っています。